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塩野谷平蔵物語~番外編(下)「江戸屋とハッピネスデーリィ」

塩野谷平蔵物語~番外編(下)「江戸屋とハッピネスデーリィ」

進取の気性 十勝に今も
 塩野谷平蔵は何度も海を渡り、ホルスタインの雌牛で、後に最多となる血統「マダム」の祖先を発掘した。偉業の裏には未知未踏を追い求める“開拓精神”が根底にあったと言える。平蔵をほうふつとさせる強い信念を持ち、十勝を代表する企業に成長させた2人の人物に会った。

常に一番を
 その1人は、平蔵の弟茂松の三男に当たる東司の長男、塩野谷和男さん(67)。東司が1955(昭和30)年に創業した「江戸屋」(帯広)の2代目社長で、29年前に東司に代わって経営を任された。「父は常に一番を掲げ、業界のトップをひた走ってきた。自分がその後を継ぐ時、今後の経営方針をすんなり認めてくれた時はうれしかった」

 事業の柱である珍味の卸売りだけでは生き残れないと予見し、地場産の原料を使った付加価値の高い商品の製造を考案。ちょうどバブル崩壊が重なり、新規事業への参入に反対する声もあったが、「『マジョリティーは現在のために、マイノリティーは未来のためにある』の言葉通り、自分が思い描く未来が成功すると信じていた」と思い返す。

 道産のサケを使ったスティック、十勝産のジャガイモを真空フライ製法で調理した菓子など商品の種類も増え、今年に入ってアイスクリームの製造にも本格的に乗り出した。すでに長男壯志さん(38)に事業承継し、「5カ年の中期計画はもう動きだしている。息子にも新たなビジネスモデルを築いてほしい」と願う。

渡米し学ぶ
 池田町の「ハッピネスデーリィ」と聞けば、ほとんどの人がジェラートを思い浮かべるだろう。「6次化」という言葉がなかった平成の初め、酪農家として道内初のジェラート店を開いたのが、嶋木正一さん(71)だ。平蔵の孫に当たる幸一さんが胆振管内洞爺湖町で経営する「レークヒル・ファーム」が、乳製品の加工販売を始めるきっかけを与えた人物でもある。

アメリカの牧場にファームステイしていた頃の写真を手に懐かしむ嶋木さん


 嶋木さんは、平蔵を「酪農の神さま」とたたえる。「塩野谷さんの見つけてきたマダムは、(胆振管内)安平町で一世を風靡(ふうび)したと聞いている。ただ、40~50年前だと100万円以上する高値で庶民には手が出ず、憧れの牛だった」と話す。

 35歳の頃、経営不振に陥っていた牧場の建て直しを図るヒントを探ろうと、平蔵と同じように酪農先進地のアメリカへ渡っている。シアトルの空港からほど近い牧場に飛び込みでの研修を申し入れ、2週間、無報酬で働いた。3年後には長男を連れて再び渡米。当てもなくドライブしていたところ、大牧場にたどり着き、アイスクリームの製造の現場を目にした。

 「近い将来、日本にもこのような時代が来る」。そう直感した嶋木さんは迷わず行動に移した。日本にイタリアンジェラートを持ち込んだ根岸清さんとの出会いもあり、自家牧場の搾りたてを使った無添加の自家製ジェラートが完成した。

 機器の導入や建物の増築といった設備投資で借金が膨らんだが、完済のめどはたった。「チャレンジしたから今がある」。アメリカの研修先で撮影した写真を見て振り返る。

 平蔵のフロンティアスピリットは現在も生きている。(おわり、小縣大輝)

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