農+(プラス)ビジネス北海道

北海道の農業ビジネスニュースを十勝から発信!

記事の条件検索
  1. HOME
  2. 特集
  3. 塩野谷平蔵物語~番外編(上)「酪農王国・…

AGRI + 特集

塩野谷平蔵物語~番外編(上)「酪農王国・十勝の幕を開ける」

塩野谷平蔵物語~番外編(上)「酪農王国・十勝の幕を開ける」

大乳量牛を発見、輸入
 質の高いホルスタインを求めてアメリカ全土を巡り、晩年、乳牛の改良に心血を注いだ塩野谷平蔵。詳細は本紙3日付2面に記載しているが、その後の取材で新たな事実が判明した。平蔵は日本で最も多い血統の祖先となるホルスタインを発掘し、今日の日本酪農を築いた側面もあったのだ。

乳牛の母となる「マダム」に着眼
 「約130万頭いるホルスタインのうち、雌牛の中で最も頭数の増えたファミリーが『マダム』という血統です。塩野谷さんがこの血を持つ牛の良さを見抜いたとは、すごいの一言に尽きます」。ホルスタインの専門誌を扱う「ホルスタイン・マガジン社」(札幌)の小川恵博社長(67)=浦幌町出身=はこう話す。

 平蔵がアメリカで選び抜いたホルスタインの名前は「フレンド デコール デンヴア二世」。父、母ともデコール系で脚が長く、これが現在のマダム系の元祖とされる。「酪農の父」で知られる宇都宮仙太郎に次いで多い頭数を北海道に輸入しただけでなく、その中に“乳牛の母”がいたことが何よりの功績だった。

ホルスタインの血統で最も多い「マダム」。第3回全日本ホルスタイン共進会ではマダム系の未経産牛が名誉賞に輝いた

 平蔵が初代会長を務めた全日本ホルスタイン共進会の第3回大会(1961年3月23~27日・長野県松本市)では、北海道から出品された「マダム アーリンダ バーク オームスビー」という名前の未経産牛が最高位に当たる名誉賞に輝いている。

 その当時から北海道ではマダム系が優れた血統として重宝されていたことがうかがえ、「牧場の繁栄を願ってか、自分の名字に続けて『マダム』と牛に名付ける酪農家も多かった」(小川社長)という。

2万キロ超えのスーパーカウも
 十勝管内24JAの農畜産物取扱高は2017年に過去最高の3388億円に到達し、畜産部門は半分超の1996億円、うち酪農は1244億円に上る。1頭当たりの乳量は平均で年間6000キロだった時代に比べて現在は9000キロで、2万キロを超える「スーパーカウ」も出ている。

 家畜育種を研究する、帯広畜産大の萩谷功一准教授(48)は「酪農経営の安定を図るには何より優れた牛を残すこと。十勝の繁栄も、塩野谷さんが見つけてきた牛が土台にある」と、専門家の視点で平蔵の功績をたたえる。

 萩谷准教授は以前、平蔵が初代副組合長を務めた北海道ホルスタイン農協に勤務し、約800万頭もの乳量や繁殖などのデータをコンピューターで管理していた。「酪農が盛んな他国と違い、日本はシステムの管理体制がしっかりしている。そうした部分も塩野谷さんが先導してきたのでは」(萩谷准教授)としている。(つづく、小縣大輝)

     ◇     ◇

 本紙の農業史に突如姿を現した偉人、塩野谷平蔵の軌跡を追った「酪農の先駆者 塩野谷平蔵物語」(3~5日付2面)。平蔵が日本で最も多いホルスタインの血統の祖先を発掘していたことや、平蔵の弟茂松にまつわる音更町でのエピソード、平蔵をほうふつとさせる地元企業人らの開拓魂などを番外編で紹介する。

塩野谷平蔵物語~番外編(上)「酪農王国・十勝の幕を開ける」(全0件)

投稿ポストPOST

さまざまな業種のPR情報、新商品を紹介しています。新商品をPRしたい企業の皆さま、ニュースリリースは投稿フォームにお寄せください。

情報募集!ニュースリリースを投稿する「投稿ポスト」

トピックス(新着0件/全1236件)

農業往来(新着0件/全223件)

オススメリンク

  • 株式会社Anicall

    株式会社Anicall

  • ホクレン

    ホクレン

  • 富士通 食・農クラウド Akisai(秋彩)

    富士通 食・農クラウド Akisai(秋彩)

  • 井関農機

    井関農機

  • フィード・ワン株式会社

    フィード・ワン株式会社

  • 病害虫・雑草の情報基地

    病害虫・雑草の情報基地

  • ヤンマー株式会社

    ヤンマー株式会社

  • CORNES AG(コーンズ・エージー)

    CORNES AG(コーンズ・エージー)

AGRI + BUSINESS HOKKAIDOホーム